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論文

Radiation-induced thermoelectric sensitivity in the mineral-insulated cable of magnetic diagnostic coils for ITER

西谷 健夫; Vayakis, G.*; 山内 通則*; 杉江 達夫; 近藤 貴; 四竈 樹男*; 石塚 悦男; 川島 寿人

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1461 - 1465, 2004/08

 被引用回数:16 パーセンタイル:70(Materials Science, Multidisciplinary)

ITERではプラズマ位置制御用磁気センサーとして無機絶縁(MI)ケーブルを用いた磁気コイルを用いるが、これまでの照射試験においてMIケーブルの中心導体と外皮導体間に数Vの起電力(RIEMF)が発生することが観測されており、磁気計測に与える影響が懸念されていた。そこで磁気コイルをJMTRで照射し、照射中に磁気コイルの中心導体両端に発生する起電力を高感度電圧計で測定した。これまで懸念されていたRIEMFによる中心導体両端間の起電力は十分小さいことを確認したが、中性子フルエンスの増加とおもに熱起電力が発生する現象を観測した。この結果をITERの使用条件に外挿すると、1000秒以上の長時間運転では問題となる可能性があることを指摘した。

論文

Measurement of deuterium and tritium retentions on the surface of JT-60 divertor tiles by means of nuclear reaction analysis

落合 謙太郎; 林 孝夫; 沓掛 忠三; 後藤 純孝*; 正木 圭; 新井 貴; 宮 直之; 西谷 健夫

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.836 - 839, 2004/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)

FNSでは重陽子加速器ビームによる核反応分析法を用いて、黒鉛実機ダイバータ表面のDとTの保持量及び深さ分布について測定を行った。測定対象である黒鉛ダイバータは2つである。利用核反応と検出荷電粒子はD分布測定の場合、D(d,p)T核反応によるプロトン粒子を、T分布測定の場合はT(d,$$alpha$$)n核反応による$$alpha$$粒子である。D(d,p)T核反応によるプロトンとトリトン及び$$^{12}$$C(d,p)$$^{13}$$Cのプロトンのスペクトルピークが得られており、その検出エネルギーは計算で求まる試料表面からの放出エネルギーとよく一致していることから、重水素が試料表面から$$mu$$mオーダーで深く堆積していることが明らかとなった。これらの収量から重水素の平均保持量は内側ダイバータで約1$$times$$10$$^{17}$$cm$$^{-2}$$であり、トリチウムベータ線の放射能は18kBq/cm$$^{2}$$に相当するという結果を得た。また350keV入射のみアルファスペクトルを得ている結果から、トリチウムの深さ分布については母材2$$mu$$mより深い位置にあると考えられる。

論文

Radioactivity of the vanadium-alloy induced by D-T neutron irradiation

佐藤 聡; 田中 照也*; 堀 順一; 落合 謙太郎; 西谷 健夫; 室賀 健夫*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1648 - 1652, 2004/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.18(Materials Science, Multidisciplinary)

バナジウム合金は、良好な機械特性,液体リチウムとの共存性,低放射化特性の観点から、液体リチウムブランケット核融合炉構造体の候補材料である。しかしながら、バナジウム合金の誘導放射能は、不純物によって増加される懸念があり、不純物を考慮した誘導放射能を評価することが重要である。そこでバナジウム合金に対してDT中性子照射実験を行い、誘導放射能を評価した。異なる手法で製作したインゴットから取り出した6種類の試験片に対して、FNSを用いて実験を行った。10$$^9$$$$sim$$10$$^10$$のフラックスで、10分$$sim$$15日の期間試験片を照射した。照射後数分$$sim$$数か月後の誘導放射能を、高純度Gr検出器による$$gamma$$線分析器を用いて測定した。加えて、照射後数か月後の崩壊熱を、全エネルギー吸収スペクトロメーターによって測定した。その結果、$$^28$$Al, $$^56$$Mn, $$^24$$Na等の放射性同位体が検出でき、バナジウム合金中の不純物濃度を同定した。NIFS製のバナジウム合金中のAl濃度は70wppmであるのに対し、ANL及びSSWIP製中のAl濃度は各々、170及び380wppmであった。NIFS製に関しては、設計目標値の91wppm以下であることがわかった。モンテカルロ計算によって崩壊熱を求めた結果、計算値は実験値と15%以内で一致することがわかった。

論文

Elastic-plastic FEM analysis on low cycle fatigue behavior for alumina dispersion-strengthened copper/stainless steel joint

西 宏

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1567 - 1570, 2004/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.68(Materials Science, Multidisciplinary)

先に行ったステンレス鋼とアルミナ分散強化銅接合継手の低サイクル疲労試験の破壊点と疲労寿命について検討するため、弾塑性有限要素解析を用いて継手に引張変形及び繰返し変形を負荷したときの変形挙動を明らかにし、低サイクル疲労試験結果と比較した。その結果、次の結論を得た。(1)ステンレス鋼と分散強化銅の組合せは若干であるが応力特異性を有し、塑性域では弾性域に比べ特異性は減少するが、界面にひずみ集中が起こる。(2)解析より疲労試験片にはひずみ集中が起こり、ひずみ範囲が小さい時は界面近傍のアルミナ分散強化銅にひずみが集中し、ひずみ範囲が大きい場合は界面より離れたアルミナ分散強化銅側にひずみが集中する。(3)解析による接合継手の破壊点,疲労寿命は実験結果と一致し、接合継手の破壊点,疲労寿命は母材の疲労寿命から推定可能である。

論文

In-situ tritium recovery behavior from Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ pebble bed under neutron pulse operation

土谷 邦彦; 菊川 明広*; 星野 毅; 中道 勝; 山田 弘一*; 八巻 大樹; 榎枝 幹男; 石塚 悦男; 河村 弘; 伊藤 治彦; et al.

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1248 - 1251, 2004/08

 被引用回数:10 パーセンタイル:55.72(Materials Science, Multidisciplinary)

チタン酸リチウム(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)は、核融合炉ブランケットで用いるトリチウム増殖材料の有望な候補材の1つである。大小2種類(直径2mm及び0.3mm)のLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球を混合充填した充填体を中性子パルス運転が模擬できる照射試験体に装荷し、中性子吸収体を回転させた後一定出力とした時と、中性子吸収体を一定間隔でパルス運転した時のトリチウム生成回収特性を調べるための照射試験をJMTRを用いて行った。その結果、R/G(トリチウム回収率との生成率の比)はパルス運転に伴って、波を描きながら増加したが、マクロ的なトリチウム生成回収挙動は一定出力運転させたものと時定数がほとんど変わらないことがわかった。この原因は、トリチウム回収速度の時定数がパルスの周期より十分長いためで、パルス運転の影響はほとんどないことに起因しているものと考えられる。

論文

Low activation materials applicable to the IFMIF accelerator

杉本 昌義; 竹内 浩

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.198 - 201, 2004/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)

国際核融合材料照射施設(IFMIF)は加速器型中性子源で核融合炉材料開発を行うものであり、安定連続運転の実現が重要である。稼働率向上には、ビーム損失による構成機器の放射化を防ぎ、保守作業開始までの冷却時間の短縮が要である。重陽子及び2次中性子線による放射化を考慮し、1日程度の冷却で保守作業可能な放射線レベルとなるよう、材料選定を行った。加速器には工学的理由から空洞用に銅,ビームダクト用にアルミが使用される。これらが定常的ビーム損失で強く放射化しないよう、損失量を5nA/mまで抑える。その実現にはビームサイズに対し、ビーム通過孔に十分な余裕を持たせるとともに、ビーム径方向に広がる分布のすそ野をカットするためのスクレーパが必要である。候補材としては高Zであるタンタルがよいことがわかり、スクレーパの設置場所や構造,周囲の遮蔽等を決定した。加えて、施設寿命後の放射化量の減衰まで考慮すると、空洞やビームダクトへの低放射化材料コーティング等が重要となる。

論文

Non-destructive analysis of impurities in beryllium, affecting evaluation of the tritium breeding ratio

Verzilov, Y. M.; 落合 謙太郎; Klix, A.; 佐藤 聡; 和田 政行*; 山内 通則*; 西谷 健夫

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1337 - 1341, 2004/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)

これまで濃縮チタン酸リチウム,ベリリウム及び低放射化フェライト鋼F82Hから構成された多層ブランケット模擬体系に対して14MeV中性子源FNSを用いた核特性系積分実験を実施してきたが、実測されたトリチウムの生成率はモンテカルロ中性子輸送計算コードMCNPと核データJENDL-3.2による計算値よりトリチウム増殖層平均で20%小さかった。その主要な原因として、ベリリウム中の微量不純物(B, Li, Gd等)が寄与していると考察し、FNSを用いて中性子透過実験を行い、実験的評価を行った。大きさの異なるベリリウム単体の体系にパルス状DT中性子を入射し、BF3中性子検出器により、熱中性子束の減衰時間を測定した。全ての試験体で、測定した熱中性子の減衰時間は計算値より早かった。これはベリリウム中の微量不純物により熱中性子束が吸収されるためと考えられる。熱中性子の減衰時間から実行的な吸収断面積を評価した結果、核データから評価した断面積より30%大きな値が得られた。不純物の主要成分を検討し、トリチウム増殖率への影響を評価している。

論文

Experimental evaluation of tritium permeation through stainless steel tubes of heat exchanger from primary to secondary water in ITER

中村 博文; 西 正孝

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.183 - 187, 2004/08

 被引用回数:25 パーセンタイル:81.94(Materials Science, Multidisciplinary)

ITERの熱交換器ステンレス配管を通じた1次冷却水から2次冷却水へのトリチウム透過量を正確に把握するために模擬実験を実施した。実験には、直径6mm,肉厚0.5mm,長さ30cmの316Lステンレス鋼の細管37本を集合させた試験体を用意し、細管の内側に1次冷却水を模擬した7.4MBq/cm$$^{3}$$のトリチウム水を、外側には純水を充填して、0.9MPa-423Kの条件でトリチウム透過量を測定した。その結果、100時間経過後に有意なトリチウムの透過が観察されはじめ、その後直線的な純水中トリチウム濃度の上昇が観察された。本実験結果から評価される定常状態におけるトリチウムの透過率は、3.4$$times$$10$$^{-11}$$$$Delta$$C$$times$$A/d(Bq/hr)である。ここで、$$Delta$$C, A, dは、それぞれトリチウム濃度差,細管の表面積及び肉厚である。今回得たトリチウム透過率は、従来用いられてきたガス透過の結果に基づく評価値より約3桁小さい。これは、ガス状態で接した場合の材料表面のトリチウム濃度がSievert's則で規定されるのに対し、水状態で接した場合の表面トリチウム濃度が水中の水素イオンもしくは水酸イオン濃度に規定されているためであると推察される。以上の結果は、これまで評価されてきたITERの2次冷却水中のトリチウム濃度が十分保守的であることを証明するものである。

論文

Present status of the liquid lithium target facility in the international fusion materials irradiation facility (IFMIF)

中村 博雄; Riccardi, B.*; Loginov, N.*; 荒 邦章*; Burgazzi, L.*; Cevolani, S.*; Dell'Ocro, G.*; Fazio, C.*; Giusti, D.*; 堀池 寛*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.202 - 207, 2004/08

 被引用回数:14 パーセンタイル:66.09(Materials Science, Multidisciplinary)

国際核融合材料照射施設(IFMIF)は、重陽子-リチウム(Li)反応による加速器型中性子源であり、国際協力で3年間の要素技術確証フェーズ(KEP)を2002年末まで実施した。本報告では、液体LiターゲットのKEP活動の結果、それを反映した設計と今後の展望について述べる。液体Li流動特性評価のための水模擬実験及び液体Li流動実験,液体リチウム純化系開発のためのトリチウムと窒素不純物制御用材料特性評価,放射化したターゲットアセンブリの交換のための遠隔交換アームの概念設計と基礎実験,安全性評価,計測系の概念検討等を実施した。KEP活動に続いて、Liターゲットの長時間安定運転を実証するため、移行期間を経てLi試験ループを中心とした工学実証・工学設計フェーズを開始する予定である。

論文

Energetic deuterium and helium irradiation effects on chemical structure of CVD diamond

佐々木 政義*; 森本 泰臣*; 木村 宏美*; 高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; 奥野 健二*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.899 - 903, 2004/08

核融合炉用ミリ波帯高周波加熱システムのトーラス窓(高周波窓)の窓材として、CVDダイアモンドは標準となっている。トーラス窓は、トリチウム障壁としての役割も担うことから、トリチウムやヘリウム,放射性ダスト環境下にあり、したがって、ダイアモンドの化学構造に対する水素同位体等の影響を解明することは重要である。本研究では、窓と同一グレードのCVDダイアモンド試料($$phi$$=10.0mm, t=0.21mm)を、アルゴンイオンビームスパッタリング(E$$_{b}$$=1keV)による酸素等の不純物除去の後に、重水素及びヘリウムイオンを照射した。照射エネルギーはそれぞれ0.25keV, 0.45keVである。照射サンプルをX線光電子分光(XPS)測定によって調べたところ、C1ピークが低エネルギー側にシフトしていることが観測された。この結果は、ダイアモンドがC-D結合によりアモルファス化したことを示唆している。

論文

The Present status and future prospects of the ITER project

下村 安夫

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.5 - 11, 2004/08

 被引用回数:22 パーセンタイル:79.11(Materials Science, Multidisciplinary)

ITER建設の技術的準備は整い、建設開始に向けて、日本,欧州,ロシア,カナダ,中国,米国の参加を得て、政府間協議が進められている。2004年には、ITER計画の建設母体である国際機関が設立され、2014年の運転開始が見込まれている。ITERは人類最初の核融合実験炉である。この装置を用いて、炉心プラズマを開発し50万キロワットの核融合反応出力を得て、安全に信頼性高く運転することを通して、核融合炉の実用化の見通しを得る。またこの装置において、トリチウム生産兼発電用エネルギー取り出し用のプランケットの試験なども行われる。

論文

Synergistic effect of displacement damage and helium atoms on radiation hardening of F82H at TIARA facility

安堂 正己; 若井 栄一; 沢井 友次; 谷川 博康; 古谷 一幸; 實川 資朗; 竹内 浩; 岡 桂一朗*; 大貫 惣明*; 香山 晃*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1137 - 1141, 2004/08

 被引用回数:50 パーセンタイル:93.84(Materials Science, Multidisciplinary)

F82H鋼の開発にあたり、高照射域($$sim$$100dpa)での照射脆化に及ぼすヘリウムの効果を調べることは、構造材料の寿命を見通すうえで非常に重要である。一般的に照射によって生じる脆化と硬化の間には正の相関関係があることから、損傷により生じる硬化に加え、ヘリウムが存在する場合での硬化の促進作用の有無について把握しておく必要がある。本研究では、イオン照射法を用いて、総ヘリウム量5000appmまでの同時照射実験(Feイオンによる損傷導入+ヘリウム注入)を行い、微小押込み試験により照射後の硬さ変化について調べた。その結果、約500appmのヘリウム量では、硬化量の促進はほとんど認められず、ミクロ組織も損傷のみの場合と同様の組織が観察された。このことから500appmまでのヘリウム同時照射は、照射硬化の促進には寄与しないことがわかった。

論文

Irradiation test on Mo- and W-mirrors for ITER by low energy deuterium ions

杉江 達夫; 河西 敏; 谷口 正樹; 永津 雅章*; 西谷 健夫

Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1481 - 1485, 2004/08

 被引用回数:30 パーセンタイル:85.95(Materials Science, Multidisciplinary)

ITERのダイバータ領域に生成されるプラズマの温度は数十eV程度であり比較的温度が低い。そのダイバータに近接して、計測用ミラーが設置される。低エネルギー粒子の衝突により、反射率などの性能がどの程度劣化するか調べる必要がある。ここでは、SLEIS(Super Low Energy Ion Source with High Ion Flux)装置を使いモリブデンとタングステンミラーに対してエネルギー67eVから80eVの重水素イオンで照射し、反射率等の変化を調べた。焼結法で生成した場合に生じる表面の小さな穴を電子ビームで表面を溶融することにより消滅させたミラーは、照射前はその反射率は焼結のみで生成したものよりも高かったが、照射量に対して反射率が急速に低下した。ブリスタリングによるものと考えられる。それに対して、焼結のみで作ったモリブデン及びタングステンミラーは照射量に対する反射率の低下は少なく、照射量が1.3$$times$$10$$^{25}$$m$$^{-2}$$のところで10%程度の低下であった。講演では、これらのミラーのITERへの適用の可能性について述べる。また、ダイバータ板等のエロージョンの結果生ずる粒子がミラーへ付着する問題と、その防止対策についても議論する。

論文

Thermal diffusivity/conductivity of Tyranno SA fiber- and Hi-Nicalon type S fiber-reinforced 3-D SiC/SiC composites

山田 禮司; 井川 直樹; 田口 富嗣

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.497 - 501, 2004/08

 被引用回数:29 パーセンタイル:85.25(Materials Science, Multidisciplinary)

先進的核融合炉のブランケット用構造材料として高いポテンシャルを有しているSiC繊維強化型SiC複合材料(SiC/SiC)には、高熱負荷下で発生する熱応力をできるだけ低減するため、高い熱伝導率を持つことが期待されている。最近開発された高性能SiC繊維(チラノSA繊維,ハイニカロンタイプS繊維)を用いて、3次元織布並び2次元不織布を作製し、CVI及びPIP/CVIによりSiC/SiC複合材料を作製し、その熱伝導率を測定した。チラノSA繊維強化の場合、室温において3D CVIでは40-50W/mK、3D PIP/CVIでは35-40W/mK、1000$$^{circ}$$Cにおいてそれぞれ、25, 17W/mKの値が得られた。一方、2D不織布の場合、全測定温度範囲で12W/mK以下であった。また、ハイニカロンタイプSでは、35(RT), 20(1000$$^{circ}$$C)W/mKであった。これらの値は、従来のSiC繊維を用いた場合と比較して2ないし3倍高い値であり、新繊維がより高密度,高結晶性を有することに起因するものである。繊維配向比がSiC/SIC複合材料の熱伝導率に与える効果は低い温度ほど顕著であった。

論文

Effects of heat treatment process for blanket fabrication on mechanical properties of F82H

廣瀬 貴規; 芝 清之; 沢井 友次; 實川 資朗; 秋場 真人

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.324 - 327, 2004/08

 被引用回数:55 パーセンタイル:94.84(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合発電実証プラントにおける増殖ブランケット製作技術開発の一環として、製造プロセスにおける熱履歴が低放射化フェライト鋼の材料特性に及ぼす影響について評価を行った。低放射化フェライト鋼に対して、熱間等方圧加圧(HIP)相当の熱履歴与えたところ、0.04%のTaを含むF82H鋼は1313K以上のHIP相当熱処理により結晶粒の粗大化が認められたが、F82H-0.1%Ta添加材では粒成長が抑制された。これは粒成長が粒界の移動を阻害する炭化物(TaC)の溶解によるものであることを示唆している。より高温における接合を考慮した場合、1373K以下での熱処理では、炭化物の分布状況に起因する熱処理以前の粒径の影響が残っていることから、接合処理後の細粒化には、均質化及びTaCの溶解温度以下での焼きならしの2段階の熱処理が必要である。F82H鋼においては、1423K以上における均質化、並びにTaC溶解温度以下($$sim$$1243K)での焼きならし処理により、加工を伴うことなく結晶粒度7程度の細粒組織が得られることを確認した。

論文

FT-IR study on interaction of irradiated deuteron with defects in Li$$_{2}$$O

谷川 尚; 田中 知*; 榎枝 幹男; 秋場 真人

Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1291 - 1294, 2004/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)

水素同位体と照射欠陥との相互作用を明らかにするために、酸化リチウム単結晶に対して赤外吸収分析を行った。重水素イオン照射下において、FT-IRを用いて酸化リチウム固体内のO-D伸縮振動を観察した。照射中と照射後には、O-D伸縮振動領域に複数のピークが観察され、これらのピークは照射条件に対して異なる挙動を示した。観察されたピーク挙動の解析からは、照射によって酸化リチウム中に導入された重水素のほとんどがO-D結合をしないで固体内に存在していることが示され、これは照射欠陥との相互作用によるものだと示唆された。

論文

Present status of beryllide R&D as neutron multiplier

河村 弘; 高橋 平七郎*; 吉田 直亮*; 三島 良直*; 石田 清仁*; 岩立 孝治*; Cardella, A.*; Van der Laan, J. G.*; 内田 宗範*; 宗像 健三*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.112 - 118, 2004/08

 被引用回数:33 パーセンタイル:87.58(Materials Science, Multidisciplinary)

ベリウム金属間化合物研究の現状と今後の研究計画について紹介する。ベリリウム金属間化合物が、微小球形状の中性子増倍材料として利用できるか否かを明らかにするため、低放射化性等の利点を有するBe$$_{12}$$Tiを用いた研究が1997年から日本で開始された。まず、回転電極法による微小球製造性に関しては、BeとTiの状態図研究から開始し、組成と組織の相関を明らかにした。それらの結果から、回転電極法で製造するために必要な電極棒の製造方法として、(1)$$alpha$$BeとBe$$_{12}$$Tiの固溶体を用いる方法と(2)Be$$_{12}$$TiとBe$$_{17}$$Ti$$_{2}$$の固溶体を用いる方法を選定し、(1)の方法により試作試験を行った。その結果、微小球が得られることが明らかになった。さらに、Be$$_{12}$$Tiの核的特性や各種特性評価を行った。それらの結果から、Be金属に比べて、トリチウムのインベントリーが小さく、構造材料やトリチウム増殖材料との両立性も優れており、水蒸気や空気中における化学反応性も小さいことが明らかになった。また、加速器を用いた照射損傷試験の結果、Be金属よりも照射損傷を受けにくいことが明らかになった。今後は、IEA国際協力の元、ヘリウムがベリリウム金属間化合物中に6000appm生成するまで中性子照射を行い、スエリング特性等を明らかにする予定である。

論文

Bend-fatigue properties of 590 MeV proton irradiated JPCA and 316F SS

斎藤 滋; 菊地 賢司; 宇佐美 浩二; 石川 明義; 西野 泰治; 川合 將義*; Dai, Y.*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.1093 - 1097, 2004/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.72(Materials Science, Multidisciplinary)

核破砕中性子源やADSのターゲット及びビーム入射窓は、高エネルギー陽子及び核破砕中性子の照射により損傷を受ける。また、高エネルギー陽子の入射に伴って発生する圧力波及びビームトリップによる熱応力が核破砕ターゲットの容器材料に発生し、その応力成分は曲げが中心となる。材料の設計寿命や健全性評価には照射材の曲げ疲労データが必要である。スイスのポール・シェラー研究所(PSI)で陽子照射した鋼材の一部を原研に輸送し、照射後試験を行った。疲労試験には新たに開発したセラミックアクチュエーター式の曲げ疲労試験機を用いた。曲げ疲労試験の結果、同一変位に対する疲労寿命は、照射によって低下することがわかったが、照射条件と疲労寿命の関係は明確には見られなかった。破面のSEM観察の結果、多くの試料は延性破面であるが、360$$^{circ}$$Cで12.5dpa照射した316F-SAでは粒界破面も観察された。

論文

Microstructure property analysis of HFIR-irradiated reduced-activation ferritic/martensitic steels

谷川 博康; 橋本 直幸*; 酒瀬川 英雄*; Klueh, R. L.*; Sokolov, M. A.*; 芝 清之; 實川 資朗; 香山 晃*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.283 - 288, 2004/08

 被引用回数:19 パーセンタイル:75.21(Materials Science, Multidisciplinary)

低放射化フェライト鋼は、核融合炉ブランケット構造材料の候補材料である。これまでの研究により、300$$^{circ}$$C5dpaの中性子照射による鋼の延性脆性遷移温度がF82H(Fe-8Cr-2W-V-Ta)に比べて、ORNL9Cr-2WVTa及びJLF-1(Fe-9Cr-2W-V-Ta-N)が小さいことが明らかになっている。これらの違いは、照射硬化の影響のみでは説明することができない。また一方、Cr量の違いとして解釈できるものでもない。本研究では、これらの鋼の衝撃特性変化の違いについて、その要因を探るべく、微細組織解析を行った、その結果について報告している。

論文

Mechanical characterization of austenitic stainless steel ion irradiated under external stress

井岡 郁夫; 二川 正敏; 内藤 明; 南条 吉保*; 木内 清; 直江 崇*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1142 - 1146, 2004/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)

応力下でイオン照射したオーステナイトステンレス鋼の機械的特性を、微小押し込み試験により得られた荷重-押し込み深さ曲線をもとに、有限要素法を用いた逆解析により求めた。無負荷で照射したものと比較し、負荷応力材では0.2%耐力,引張強さの増加と伸びの減少を示した。また、負荷応力が大きいほど、非照射領域に対する照射領域の硬さの比は、小さくなった。これは、応力負荷により導入された転位と照射による格子欠陥等との相互作用により、照射二次欠陥の成長が抑制されたものと考えられる。

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